経絡を感じる方法のご紹介 ~経絡は二千年に渡り積み上げられた先人たちのデータ~
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前回の続き↓↓
【経絡と人の進化について ~腎臓の不調からくる腰痛が古傷治療で改善した症例から~】
初めての方はこちらから↓↓
【老化や病気・不調が起こる根本原因とその対策法をご紹介します】
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前回の最後↓↓
『不思議ですが、東洋医学では
「耳と腎臓」に深い繋がりがあるとされています。
また、その耳と足のアザの部分が
経絡というラインで繋がっていて、
これがまわりまわって「腎臓」に関連しているようなので
最初にこの部分を治療していきますね』
とご説明し、
そのアザ部分の中でも
最も腰が緩むにお灸をしました。
施灸後、腰に触れると
あんなに固かった腰の張りが
全くといっていい程なくなり
正常だった右側と同じ状態になりました。
ここまで
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劇的な変化を目の当たりにして
【経絡とは何だろう?】
という疑問が再燃しました。
何故、足首のツボが耳に繋がり、
耳が腎臓に繋がるのだろう?
「古典に・教科書に書いてあるから」
それは答えではない…
自分の中で腑に落ちるモノを見つけたい。
経絡を解体・再構築してみたい。。
ーーー
鍼灸治療は2000年程前から存在しています。
その原型は、
「尖った石で患部を切り、膿や悪い血を出す」という
どの古代文明にもある初期治療だったはずです。
長い長い年月をかけ、
➀偶然による発見と
②被験者側と施術者側ともに
感覚の非常に鋭い人間が現れ、
その実体験によって
目には見えない繋がりを認知していく。
それを、出来うる限り具象化したものが
今の(教科書に載っている)経絡なのでしょう。
ーーー
因みに、僕のような凡人でも
両手を使うと、経絡の走行が良く分かります。
もともと僕は
経絡に対して半信半疑な人間で、
以前は、
解剖学や生理学や病理学といった
現代医学の考え方が中心で、
経穴(ツボ)の活用はそのおまけ。
程度に考えていました。
経絡に至っては、
そのルートすら覚えていませんでした。
(鍼灸学生時代は、試験の為に覚えましたが、
興味がなかった為、殆ど忘れていました)
ーーー
ですが、治療院へ就職し、
いざ実際に患者さんを施術させて頂くと
これがどうにも治らない…
軽度と思われた肩こりや腰痛さえ
回復するお手伝いが出来ない自分に
強い憤りと焦りを感じ、
あれやこれやと様々な治療法を、
そして経絡や経穴を一から学習し直す。
といった有様でした…
ーーー
そんな状態を数年過ごしていたある日、
「おや?」と思う感覚に気付きました。
その感覚とは、
片手で「ある部位」を軽く押し
もう片手で「他の(遠方にある)部位」を触れると、
触れているだけの手の方に、
下から「くくっ」と
軽く突き上げるようなモノでした。
また、そのような反応は
経絡のルート上で強く起こることが分かりました。
例えば、
足首の側面部分と
そこから遠く離れたコメカミ部分。
その二か所に左右の手を置く。
(下の図の赤丸部分↓↓)
(左手で)足首部分を押した瞬間に、
離れた(右手の)コメカミ部分に反応が伝わる。
この反応がとても瞬間的で、
押した時間、押した強さの分だけ反応が起こるのです。
足首の部分を※強く長く押せば、
コメカミの部分も強く長く反応する。
※強くといっても、携帯電話の電源を長押しする程度の強さです。
経絡はまわりまわって
全身繋がっているので、
反応が起こる場所と起こらない場所があるのは
矛盾しているようにも感じます。
ですので、正確にいうと
同じ経絡上など
「関連が強い部位と部位」では
「非常に強い反応」が起こり、
また、経絡を中心に
直接的な繋がりがない、
=「関連が薄いと思われる部位と部位」では
知覚出来ない程「微弱な反応」しか起こりません。
これは
気のせいなのか?思い込みなのか?と
何度も何度も(何年も)確認し続けました。
ですが、何度行っても、確かな再現性がある。
ーーー
この発見は、
臨床においてとても役立ちました。
例えば、
原因不明の痛みが背中に現れているとして、
➀その痛みの部位を軽く押しながら、
②もう片方の手で、足や腕などの部分を触れていく。
③すると、足の前側に強い反応があることが分かる。
④それではと、足の前側にあるライン上の経絡を
(背中の患部を押しながら)下から順々に触れていくと、
最も強い反応点(=ツボ)がある。
⑤そのツボに鍼や灸などをすると、
背中の患部の痛みが改善する。
といった流れで施術が行える様になりました。
※実際の臨床では
もう少し身体を全体的に診ていくので、
局所から診させて頂くことはしていません
ーーー
また、何故、このツボがこの症状に効くのか?
ということを再認識することも出来ます。
例えば、
仙骨の上にある
「小腸と関連するツボ」は
「リウマチ」によく効きます。
勿論、リウマチで痛みが出ている関節部分を触れ
仙骨のツボを押すと、
関節部分に反応が現れます。
当然、下腹部でおへその斜め下の
=「※小腸の真上部分」を触れながら
仙骨のツボを押しても、
同様に下腹部に反応が現れます。
※腹部や胸部の臓器に疲労や異常がある場合は、
その臓器の周辺(上)部分が固くなったり、
押すと痛いといった反応が現れます。
小腸に異常がある場合は、おへそ斜め下に反応があり、
仙骨のツボを押すと、その反応が消えたり和らぎます。
このことから仙骨のツボは、
確かに「小腸と繋がり」がある。
つまり、小腸が整うことでリウマチの炎症が抑えられる。
では、何故小腸とリウマチが繋がるのか?
という疑問に対して
小腸部分を押しながら身体中を触れていくと
最も反応が強い部分が、
首にある「胸鎖乳突筋」という部位に現れます。
(ここから少し専門的になりますが)
「胸鎖乳突筋」と「僧帽筋」は、
人体でその二か所のみ、
唯一、「脳神経支配」の筋肉であり
自律神経の異常は
脳(神経)と関連することから、
「胸鎖乳突筋」に現れやすいのですが↓↓
それらのことを踏まえ
(非常に簡易的にまとめると)
リウマチは小腸と関連が深く、
また、小腸は自律神経の影響を
過敏に受けやすい臓器である。
そこには、最近良く言われる
「腸脳相関(ちょうのうそうかん)」のバランスが
崩れていることが考えられるし、
SIBO(小腸内細菌異常増殖症)なども考えると
自律神経の乱れからくる
副交感神経優位による「アレルギー」が
リウマチと関連している可能性も…
など、原因不明の症状や、
難治性の症状に対しての
症状改善の糸口が生まれます。
ーーー
↑↑このような感覚は、
決して特殊な能力でなく
多くの施術者の方は、
同じようなことをしているはずです。
僕のような凡人でも
経絡を感じることが出来る。
ましてや
2000年という時の中では、
身体に触れるだけで経絡を感じる。
経絡が目に見える。
といった方もいたかもしれません…
経絡は
そのような鋭敏な感覚の先人に手と共に
地道な臨床を積み重ねによって、
記録・伝え続けられた結果
現在の形へと体系化されました。
ーーー
その様な稀有な才能を持った先人たちや
数えきれない臨床の
積み重ねにより完成された経絡を
僕のような一個人が解体し、
再構築する方法なんてあるわけが…
『あ あった(/・ω・)/』
次回に続く….
リラックスしたい時も、
検査しても原因が分からないような症状。
慢性的な症状で、行くところがなくお困りの場合も、
はりきゅう ねことことり にお気軽にご連絡下さい。
国道408号からすぐの、大変アクセスの良い場所です。
つくば市にお住いの70歳以上の方は、
8000円分の助成券で施術を受ける事が出来ます。
ご連絡頂ければ代理申請も行っておりますので、
ご気軽にご相談下さい。
鍼灸院のベット↑↑
自己紹介↓↓
深山陽(みやま よう)
【好きなもの】
・家族との時間 ・ニャンコ ・生きもの
【贅沢な時間】
・妻と太陽の下で読書 ・家族みんなで映画を見る
・出張先での露天風呂(サウナもあれば尚)
・海や鳥が飛ぶ姿は何時間でも見ていられる
【好きな漫画】
・バカボンド
【好きなドラマ】
・ブラックジャックによろしく ・ミステリーという勿れ
【好きな映画】
・インターステラー ・ビューティフルマインド ・湯が沸くほど熱い愛 ・クラウドアトラス
【好きな画家】
・熊谷守一
【尊敬する人】
・妻 ・関澤英高 ・鈴木大拙
【好きな人】
・家族 ・甲本ヒロト ・真島 昌利 ・三木茂夫 ・河合隼夫
【鍼灸マッサージ師の良いところ】
・喜んで頂けて生活が出来ること ・人を介して自然と一体感を感じれること ・生涯探求出来ること
【座右の銘】
・我以外皆師 ・細部に神は宿る
【目標】
・患者さんがこれまでの人生を肯定出来るような治療がしたい
・自分の得た知識や技術を誰にでも使えるよう形にして還元したい
【若い鍼灸師さんへ】
・代田文誌先生が残された「鍼灸真髄」で鍼灸の楽しさを、「長野潔先生の著書」で取穴の妙を、「弓と禅」で技と在り方を教えてもらいました。それ以外は患者さんと森羅万象が師。専門書に囚われず、情緒を育て、人以外のものに質問をし、一つの臨床から一つ、自分が何を学んだのかを振り返ってみて下さい。
【一言】
・反省ばかりの前半でした。家族を中心に、全てを糧に仁、無分別智へと近づきたいです。